権利変動

Question

【問 1】 行為能力に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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4 被保佐人が、保佐人の同意又はこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないでした土地の売却は、被保佐人が行為能力者であることを相手方に信じさせるため詐術を用いたときであっても、取り消すことができる。

解説:×・・・制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。 (民法21条より)

1 成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。

解説:○・・・成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。 (民法9条より)

選択が必要

2 未成年者は、婚姻をしているときであっても、その法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができる。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りではない。

解説:×・・・未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。 (民法753条より)つまり、この法律行為は、取り消すことはできません。

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3 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、4親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。

解説:×・・・本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。(民法15条2項より)

Question

【問 11】 Aは、A所有の甲建物につき、Bとの間で期間を10年とする借地借家法第38条第1項の定期建物賃貸借契約を締結し、Bは甲建物をさらにCに賃貸(転貸)した。この場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

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2 Bの債務不履行を理由にAが賃貸借契約を解除したために当該賃貸借契約が終了した場合であっても、BがAの承諾を得て甲建物をCに転貸していたときには、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができない。

解説:×・・・賃貸契約が債務不履行により、解除された場合、賃貸者は、転借者に建物の明渡しを請求することはできる。(判例より)

3 AB間の賃貸借契約が期間満了で終了する場合であっても、BがAの承諾を得て甲建物をCに転貸しているときには、BのCに対する解約の申入れについて正当な事由がない限り、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができない。

解説:×・・・建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときは、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を建物の転借人に対抗することができない。2  建物の賃貸人が前項の通知をしたときは、建物の転貸借は、その通知がされた日から六月を経過することによって終了する。
(借地借家法34条より)通知により、建物の明渡しを請求することができます。

4 AB間の賃貸借契約に賃料の改定について特約がある場合には、経済事情の変動によってBのAに対する賃料が不相当となっても、BはAに対して借地借家法第32条第1項に基づく賃料の減額請求をすることはできない。

解説:○・・・建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。
(借地借家法32条1項より)
第三十二条の規定は、第一項の規定による建物の賃貸借において、借賃の改定に係る特約がある場合には、適用しない。
(借地借家法38条7項より)

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1 BがAに無断で甲建物をCに転貸した場合には、転貸の事情のいかんにかかわらず、AはAB間の賃貸借契約を解除することができる。

解説:×・・・賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。(民法612項より)
事情が背信的行為となる場合は、契約の解除できない(判例より)

Question

【問8】不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 不法行為による損害賠償請求権の期間の制限を定める民法第724条における、被害者が損害を知った時とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう。

不法行為による損害賠償請求権は、被害者が損害及び加害者を知ったときから3年で時効消滅するが、この「被害者が損害を知ったとき時」とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう(判例)。

選択が必要

3 不法占拠により日々発生する損害については、加害行為が終わった時から一括して消滅時効が進行し、日々発生する損害を知った時から別個に消滅時効が進行することはない。

誤り。不法占拠により日々発生する損害については、日々発生する損害につき被害者がその各々を知った時から別個に時効が進行する(判例)のであって、加害行為が終わった時から一括して進行するわけではない。

4 不法行為の加害者が海外に在住している間は、民法第724条後段の20年の時効期間は進行しない。

誤り。加害者が海外に在住していても、時効期間は進行する。

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2 不法行為による損害賠償債務の不履行に基づく遅延損害金債権は、当該債権が発生した時から10年間行使しないことにより、時効によって消滅する。

誤り。不法行為による損害賠償請求権の債務不履行に基づく遅延損害金債権も、1と同様に、3年で時効消滅する(判例)。

Question

【問 4】 根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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3 根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがないときは、一定期間が経過した後であっても、担保すべき元本の確定を請求することはできない。

解説:×・・・根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から二週間を経過することによって確定する。 (民法398条の19条 1項より)

2 元本の確定前に根抵当権者から被担保債権の範囲に属する債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することはできない。

解説:○・・・元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。(民法398条の7 1項より)

選択が必要
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4 根抵当権設定者は、元本の確定後であっても、その根抵当権の極度額を、減額することを請求することはできない。

解説:×・・・元本の確定後においては、根抵当権設定者は、その根抵当権の極度額を、現に存する債務の額と以後二年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額に減額することを請求することができる。 (民法398条の21より)

1 根抵当権者は、総額が極度額の範囲内であっても、被担保債権の範囲に属する利息の請求権については、その満期となった最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

解説:×・・・根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。(民法398条の3 1項より)

Question

【問13】建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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3. 管理者は、自然人であるか法人であるかを問わないが、区分所有者でなければならない。

2. 管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる。

選択が必要
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4. 各共有者の共用部分の持分は、規約で別段の定めをしない限り、共有者数で等分することとされている。

1. 管理者は、集会において、毎年2回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。

Question

【問 9】 Aは、生活の面倒をみてくれている甥のBに、自分が居住している甲建物を贈与しようと考えている。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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1 AからBに対する無償かつ負担なしの甲建物の贈与契約が、書面によってなされた場合、Aはその履行前であれば贈与を撤回することができる。

解説:×・・・書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。(民法550条より)この法律の反対で、書面によってなされた場合、その履行前であっても贈与を撤回することができません。

2 AからBに対する無償かつ負担なしの甲建物の贈与契約が、書面によらないでなされた場合、Aが履行するのは自由であるが、その贈与契約は法的な効力は生じない。

解説:×・・・贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。(民法549条より)

選択済み

3 Aが、Bに対し、Aの生活の面倒をみることという負担を課して、甲建物を書面によって贈与した場合、甲建物の瑕疵については、Aはその負担の限度において、売主と同じく担保責任を負う。

解説:○・・・負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。(民法551条2項より)

選択が必要

4 Aが、Bに対し、Aの生活の面倒をみることという負担を課して、甲建物を書面によって贈与した場合、Bがその負担をその本旨に従って履行しないときでも、Aはその贈与契約を解除することができない。

解説:×・・・負担付贈与については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、双務契約に関する規定を準用する。 (民法553条より)つまり、その負担をその本旨に従って履行しないときは、その贈与契約を解除することができます。

Question

【問 7】 注意義務に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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2 委託の受任者は、報酬を受けて受任する場合も、無報酬で受任する場合も、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う。

解説:○・・・受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。 (民法644条より)

3 商人ではない受寄者は、報酬を受けて寄託を受ける場合も、無報酬で寄託を受ける場合も、自己の財産と同一の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。

解説:×・・・無報酬で寄託を受けた者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。 (民法659条より)
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。 (民法400条より)つまり報酬を受けて寄託を受ける場合は、「善良な管理者の注意を持つ」が必要があります。

選択が必要

1 ある物を借り受けた者は、無償で借り受けた場合も、賃料を支払う約束で借り受けた場合も、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。

解説:○・・・債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。 (民法400条より)つまり、無償でも有償でも借り受けた者は、その物を善良な管理者の注意をもって、その物を保存する必要があります。

4 相続人は、相続放棄前はもちろん、相続放棄をした場合も、放棄によって相続人となった者が管理を始めるまでは、固有財産におけると同一の注意をもって相続財産を管理しなければならない。

解説:○・・・相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。 (民法918条第1項より)
相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。 (民法940条第1項より)

Question

【問 14】 不動産の表示に関する登記についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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1 土地の地目について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から1月以内に、当該地目に関する変更の登記を申請しなければならない。

解説:○・・・地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。(不動産登記法37条1項より)

4 建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。

解説:○・・・建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。(不動産登記法57条より)

3 表題登記がない建物(区分建物を除く。)の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。

解説:○・・・新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。(不動産登記47条1項より)

2 表題部所有者について住所の変更があったときは、当該表題部所有者は、その変更があった日から1月以内に、当該住所についての変更の登記を申請しなければならない。

解説:×・・・表題部所有者の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、表題部所有者以外の者は、申請することができない。(不動産登記法31条より)「1月以内」という規定はない。

選択が必要
Question

【問 7】担保物権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 質権は、占有の継続が第三者に対する対抗要件と定められているため、動産を目的として質権を設定することはできるが、登記を対抗要件とする不動産を目的として質権を設定することはできない。

解説:×・・・不動産質権者は、質権の目的である不動産の用法に従い、その使用及び収益をすることができる。(民法356条)より

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4 借地人が所有するガソリンスタンド用店舗建物に抵当権を設定した場合、当該建物の従物である地下のタンクや洗車機が抵当権設定当時に存在していれば、抵当権の効力はこれらの従物に及ぶ。

解説:○・・・抵当権は、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。

選択が必要

1 建物の建築工事の費用について、当該工事の施工を行った者が先取特権を行使するためには、あらかじめ、債務者である建築主との間で、先取特権の行使について合意しておく必要がある。

解説:×・・・先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。 (民法303条)より、あらかじめ、債務者である建築主との間で、先取特権の行使について合意しておく必要はありません。

2 建物の賃借人が賃貸人に対して造作買取代金債権を有している場合には、造作買取代金債権は建物に関して生じた債権であるので、賃借人はその債権の弁済を受けるまで、建物を留置することができる。

解説:×・・・建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。(借地借家法33条)より、造作買取代金債権は、建物に関して生じた債権でないので、建物を留置することはできません。

Question

【問13】 建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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3 集会の議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の1人がこれに署名し、押印をしなければならない。

× 誤り
「1人」ではなく「2人」。
集会の議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の2人がこれに署名押印しなければならない(同法42条3項)。

4 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任することができる。この場合、任期は2年以内としなければならない。

× 誤り
任期は、特に限定されていない。
区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができる(区分所有法25条1項)。

1 管理者が選任されていない場合、集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、集会を招集した区分所有者の1人が議長となる。

〇 正しい
集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の1人が議長となる(区分所有法41条)。

選択が必要
選択済み

2 集会の招集の通知は、会日より少なくとも2週間前に発しなければならないが、この期間は規約で伸縮することができる。

× 誤り
2週間前である必要はない。
招集通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示し、各区分所有者に発しなければならない(同法35条1項本文)。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる(同項但書)。

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