権利変動

Question

【問14】 不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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2 土地所在図、地積測量図、地役権図面、建物図面及び各階平面図を除く登記簿の附属書類の閲覧の請求は、請求人が利害関係を有する部分に限り、することができる。

1 登記事項証明書の交付の請求は、利害関係を有することを明らかにすることなく、することができる。

4 筆界特定書の写しの交付の請求は、請求人が利害関係を有する部分に限り、することができる。

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3 登記事項証明書の交付の請求は、請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法によりすることができる。

Question

【問 5】Aは、Bから借り入れた2,400万円の担保として第一順位の抵当権が設定されている甲土地を所有している。Aは、さらにCから1,600万円の金銭を借り入れ、その借入金全額の担保として甲土地に第二順位の抵当権を設定した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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4 Bの抵当権設定後、Cの抵当権設定前にAとの間で期間を2年とする甲土地の賃貸借契約を締結した借主Dは、Bの同意の有無にかかわらず、2年間の範囲で、Bに対しても賃借権を対抗することができる。

解説:×・・・登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。 (民法387条1項)より、「Bの同意の有無にかかわらず」とする本肢は、誤りです。

3 Bの抵当権設定後、Cの抵当権設定前に甲土地上に乙建物が建築され、Cが抵当権を実行した場合には、乙建物について法定地上権が成立する。

解説:×・・・土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。 (民法388条)より、しかし、第1順位抵当権設定時に法定地上権の要件を満たしていないと、その後、建物が建築されても、法定地上権は成立しません。

2 Aが抵当権によって担保されている2,400万円の借入金全額をBに返済しても、第一順位の抵当権を抹消する前であれば、Cの同意の有無にかかわらず、AはBから新たに2,400万円を借り入れて、第一順位の抵当権を設定することができる。

解説:×・・・弁済(返済)により、抵当権が消滅します。第2順位の抵当権Cが第1順位の抵当権になります。

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1 抵当権の実行により甲土地が競売され3,000万円の配当がなされる場合、BがCに抵当権の順位を譲渡していたときは、Bに1,400万円、Cに1,600万円が配当され、BがCに抵当権の順位を放棄していたときは、Bに1,800万円、Cに1,200万円が配当される。

解説:○・・・1 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。(民法376条1項)より、
順位を譲渡すると順位が入れ替わるため、Cが第1順位となり、Bが第2順位となるため、Cから優先的に配当される。また、順位を放棄すると同順位となり、各自の債権額の比率に応じて、弁済を受けることになる。

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Question

【問 8】 債務不履行に基づく損害賠償請求権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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4 AB間の金銭消費貸借契約において、借主Bは当該契約に基づく金銭の返済をCからBに支払われる売掛代金で予定していたが、その入金がなかった(Bの責めに帰すべき事由はない。)ため、返済期間が経過してしまった場合、Bは債務不履行に陥らず、Aに対して遅延損害金の支払義務を負わない。

解説:×・・・第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。(民法419条3項より)

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1 AがBと契約を締結する前に、信義則上の説明義務に違反して契約締結の判断に重要な影響を与える情報をBに提供しなかった場合、Bが契約を締結したことにより被った損害につき、Aは、不法行為による賠償責任を負うことはあっても、債務不履行による賠償責任を負うことはない。

解説:○・・・本肢は、判例のとおりである。

3 AB間でB所有の甲不動産の売買契約を締結した後、Bが甲不動産をCに二重譲渡してCが登記を具備した場合、AはBに対して債務不履行に基づく損害賠償請求をすることができる。

解説:○・・・二重譲渡の場合、先に登記したCのものとなり、Aは、Bに対して、債務不履行に基づく損害賠償請求をすることができます。
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。(民法415条より)この法律(民法415条)が該当することになります。

2 AB間の利息付金銭消費貸借契約において、利率に関する定めがない場合、借主Bが債務不履行に陥ったことによりAがBに対して請求することができる遅延損害金は、年5分の利率により算出する。

解説:○・・・金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。(民法419条1項より)
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする。 (民法404条より)

Question

【問 3】 次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

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2 契約締結に当たって当事者が基礎とした事情に変更が生じた場合に、当事者は契約の再交渉を求めることができる旨

解説:規定されていません。

4 物の瑕疵(かし)とは、目的物が備えるべき性質、品質を備えていないことである旨

解説:規定されていません。

3 保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨

解説:規定されています。
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。(民法446条2項より)

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1 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨

解説:規定されていません。

Question

【問 6】 AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合とに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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3 Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。

解説:×・・・連帯債務者の一人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる。 (民法439条より)
連帯保証人の時効が完成しても連帯保証人としての時効の完成であり、主たる債務者が債務を免されたわけではない。

1 Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。

解説:×・・・連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる。 (民法437条より) 連帯保証人の場合、連帯保証人を免除しても主たる債務者の債務が免除されるわけではない。

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2 Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ぶ。

解説:○・・・連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。 (民法434条より)
連帯保証人への履行の請求は、主たる債務者にも生じる。

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4 AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。

解説:×・・・連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。 (民法433条より)
連帯保証の場合は、連帯保証人と債権者との契約が無効であった場合は、主たる債務者が債務を負うが、債権者と主たる債務者との契約が無効であった場合は、債務自体が存在しないことになります。

Question

【問4】共に宅地建物取引業者であるAB間でA所有の土地について、平成16年9月1日に売買代金3,000万円(うち、手付金200万円は同年9月1日に、残代金は同年10月31日に支払う。)とする売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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4 Aが残代金の受領を拒絶することを明確にしている場合であっても、Bは同年10月31日には2、800万円をAに対して現実に提供しなければ、Bも履行遅滞の責任を負わなければならない。

解説:×・・・弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。 (民法493条)

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3 Bの債務不履行によりAが売買契約を解除する場合、手付金相当額を損害賠償の予定とする旨を売買契約で定めていた場合には、特約がない限り、Aの損害が200万円を超えていても、Aは手付金相当額以上に損害賠償請求はできない。

解説:○・・・当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。(民法420条1項)

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2 同年10月31日までにAが契約の履行に着手した場合には、手付が解約手付の性格を有していても、Bが履行に着手したかどうかにかかわらず、Aは、売買契約を解除できなくなる。

解説:×・・・買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。 (民法557条1項)より、「Bが履行に着手したかどうかにかかわらず、売買契約の解除できなくなる」とする本肢は間違いです。

1 本件売買契約に利害関係を有しないCは、同年10月31日を経過すれば、Bの意思に反しても残代金をAに対して支払うことができる。

解説:×・・・利害関係を有しない第三者(C)は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。(民法474条2項)

Question

【問9】 売買契約の解除に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 買主が、抵当権が存在していることを知りつつ不動産の売買契約を締結し、当該抵当権の行使によって買主が所有権を失った場合には、買主は、売買契約の解除はできるが、売主に対して損害賠償請求はできない。

解説:×・・・
1 売買の目的である不動産について存した先取特権又は抵当権の行使により買主がその所有権を失ったときは、買主は、契約の解除をすることができる。
2 買主は、費用を支出してその所有権を保存したときは、売主に対し、その費用の償還を請求することができる。
3 前二項の場合において、買主は、損害を受けたときは、その賠償を請求することができる。(民法567条)より、この場合、悪意の買主でも保護され、(抵抗権を抹消してくれる期待がある)売主に対して損害賠償請求ができる。

2 売主が、買主の代金不払を理由として売買契約を解除した場合には、売買契約はさかのぼって消滅するので、売主は買主に対して損害賠償請求はできない。

解説:×・・・
1 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
2 前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
3 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
(民法545条)より、売主は、買主に対して損害賠償請求できる。

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1 買主が、売主以外の第三者の所有物であることを知りつつ売買契約を締結し、売主が売却した当該目的物の所有権を取得して買主に移転することができない場合には、買主は売買契約の解除はできるが、損害賠償請求はできない。

解説:○・・・他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。(民法560条)より
前条の場合において、売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは、損害賠償の請求をすることができない。(民法561条)より、買主が悪意であると損害賠償請求はできません。

選択が必要

4 買主が、売主に対して手付金を支払っていた場合には、売主は、自らが売買契約の履行に着手するまでは、買主が履行に着手していても、手付金の倍額を買主に支払うことによって、売買契約を解除することができる。

解説:×・・・買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。 (民法557条1項)より、売主から解除する場合は、買主が履行に着手している場合は、手付金の倍額を買主に支払うことによる契約の解除はできません。

Question

【問 11】 Aが故意又は過失によりBの権利を侵害し、これによってBに損害が生じた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 AがCに雇用されており、AがCの事業の執行につきBに加害行為を行った場合には、CがBに対する損害賠償責任を負うのであって、CはAに対して求償することもできない。

解説:×・・・ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2  使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3  前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。(民法715条より)

2 Aの加害行為がBからの不法行為に対して自らの利益を防衛するためにやむを得ず行ったものであっても、Aは不法行為責任を負わなければならないが、Bからの損害賠償請求に対しては過失相殺をすることができる。

解説:×・・・他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。 (民法720条第1項より)つまり、正当防衛。

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4 Aの加害行為が名誉毀損で、Bが法人であった場合、法人であるBには精神的損害は発生しないとしても、金銭評価が可能な無形の損害が発生した場合には、BはAに対して損害賠償請求をすることができる。

解説:○・・・法人の名誉権が侵害され、無形の損害が生じた場合でも、右損害の金銭評価が可能であるかぎり、民法第710条(下記)の適用がある。(判例より)
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。 (民法710条より)

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1 Aの加害行為によりBが即死した場合には、BにはAに対する慰謝料請求権が発生したと考える余地はないので、Bに相続人がいても、その相続人がBの慰謝料請求権を相続することはない。

解説:×・・・即死した場合でも被害者は慰謝料請求権が発生し、相続もされる。

Question

【問15】不動産の仮登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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2 仮登記の申請は、申請書に仮処分命令の正本を添付して、仮登記権利者が単独ですることができる。

解説:○・・・上記(不動産登記法107条1項)より

1 仮登記の申請は、申請書に仮登記義務者の承諾書を添付して、仮登記権利者が単独ですることができる。

解説:○・・・仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるとき及び次条に規定する仮登記を命ずる処分があるときは、第六十条(共同申請)の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。 (不動産登記法107条1項)より

4 仮登記の抹消の申請は、申請書に仮登記名義人の承諾書を添付して、登記上の利害関係人が単独ですることができる。

解説:○・・・不動産登記法110条より、選択肢3の解説を参照願います。

選択済み

3 仮登記の抹消の申請は、申請書にその仮登記の登記済証を添付して、登記上の利害関係人が単独ですることができる。

解説:×・・・仮登記の抹消は、第六十条の規定にかかわらず、仮登記の登記名義人が単独で申請することができる。仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、同様とする。 (不動産登記法110条)より、利害関係人が仮登記の抹消をする場合は、仮登記名義人の承諾必要です。

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Question

【問6】 BはAに対して自己所有の甲建物に平成15年4月1日に抵当権を設定し、Aは同日付でその旨の登記をした。Aと甲建物の賃借人との関係に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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3 Bは、平成15年12月1日に甲建物をEに期間4年の約定で賃貸し、同日付で引き渡していた。Eは、平成16年4月1日以降もこの賃貸借をAに対抗できない。

解説:○・・・期間が4年であるため、選択肢2のような規定は、適用されない。

1 Bは、平成15年2月1日に甲建物をCに期間4年の約定で賃貸し、同日付で引き渡していた。Cは、この賃貸借をAに対抗できる。

解説:○・・・Cが賃貸することは、Aが抵当権を設定する前の約定であるので、Cは、Aに賃貸借を対抗することができる。

選択済み

2 Bは、平成15年12月1日に甲建物をDに期間2年の約定で賃貸し、同日付で引き渡していた。Cは、平成16年4月1日以降もこの賃貸借をAに対抗できる。

解説:○・・・本肢は、法改正前の規定が採用され、賃借期間が3年以内の場合は、抵当権に対抗できます。

4 Bは、平成16年12月1日に甲建物をFに期間2年の約定で賃貸し、同日付で引き渡していた。Fは、この賃貸借をAに対抗できる。

解説:×・・・抵当権設定後でかつ法改正後の契約であるので、対抗することはできません。

選択が必要