権利変動

Question

【問9】後見人制度に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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1 成年被後見人が第三者との間で建物の贈与を受ける契約をした場合には、成年後見人は、当該法律行為を取り消すことができない。

誤り。成年被後見人の法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除き、成年後見人は取り消すことができる(民法9条、120条1項)。

3 未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することはできない。

誤り。未成年後見人も、後見開始の審判の請求権者である(民法7条)。

選択済み

4 成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。

正しく正解。成年後見人は裁判所が選任する者であるが(民法8条)、未成年後見人は、裁判所が選任する場合のほか(民法840条)、未成年者に対して最後に親権を行う者が遺言で未成年後見人を指定する場合もある(民法839条)。

選択が必要

2 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する場合には、家庭裁判所の許可を要しない。

誤り。成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物等を売却等する場合には、家庭裁判所の許可を得なければならない(民法859条の3)。

Question

【問 7】 Aは、Bに対し建物を賃貸し、Bは、その建物をAの承諾を得てCに対し適法に転貸している。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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2 Aは、Bに対する賃料債権に関し、Bが建物に備え付けた動産、及びBのCに対する賃料債権について先取特権を有する。

解説:○・・・土地の賃貸人の先取特権は、その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産、その土地の利用に供された動産及び賃借人が占有するその土地の果実について存在する。 (民法313条1項より)

3 Aが、Bとの賃貸借契約を合意解除しても、特段の事情がない限り、Cに対して、合意解除の効果を対抗することができない。

解説:○・・・判例のとおりで、たとえ賃貸人と賃借人が賃貸借契約を合意解除でも、その解除をもって、転借人に対抗することはできません。

1 BがAに対して賃料を支払わない場合、Aは、Bに対する賃料の限度で、Cに対し、B対する賃料を自分に直接支払うよう請求することができる。

解説:○・・・賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。 (民法613条1項より)

選択済み

4 Aは、Bの債務不履行を理由としてBとの賃貸借契約を解除するときは、事前にCに通知等をして、賃料を代払いする機会を与えなければならない。

解説:×・・・判例より、債務不履行の賃貸借契約の解除の場合、転借人にその賃料を支払う機会を与える必要はありません。

選択が必要
Question

【問7】次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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1 土地の所有者は、隣地から雨水が自然に流れてくることを阻止するような工作物を設置することはできない。

解説:○・・・土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。 (民法214条)

3 土地の所有者は、隣地から木の枝が境界線を越えて伸びてきたときは、自らこれを切断できる。

解説:×・・・隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。(民法233条1項)により、自らこれを切断できるが誤り。

選択が必要
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4 土地の所有者は、隣地から木の根が境界線を越えて伸びてきたときは、自らこれを切断できる。

解説:○・・・隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。(民法233条2項)

2 土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用をもって、境界を表示すべき物を設置することができる。

解説:○・・・土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。(民法223条)

Question

【問 7】 物上代位に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、物上代位を行う担保権者は、物上代位の対象とする目的物について、その払渡し又は引渡しの前に差し押さえるものとする。

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選択済み

1 Aの抵当権設定登記があるB所有の建物の賃料債権について、Bの一般債権者が差押えをした場合には、Aは当該賃料債権に物上代位することができない。

解説:×・・・判例より、抵当権設定登記と一般政権者の差し押さえ命令の優越は、先後による。

選択が必要

4 Aの抵当権設定登記があるB所有の建物について、CがBと賃貸借契約を締結した上でDに転貸していた場合、Aは、CのDに対する転貸賃料債権に当然に物上代位することはできない。

解説:○・・・判例より、転借人に対する転賃貸料債権に対し、物上代位することはできない。

2 Aの抵当権設定登記があるB所有の建物の賃料債権について、Aが当該建物に抵当権を実行していても、当該抵当権が消滅するまでは、Aは当該賃料債権に物上代位することができる。

解説:○・・・抵当権者は、当該抵当権が消滅するまでは、当該賃料債権に物上代位することができる。

3 Aの抵当権設定登記があるB所有の建物が火災によって焼失してしまった場合、Aは、当該建物に掛けられた火災保険契約に基づく損害保険金請求権に物上代位することができる。

解説:○・・・判例より、物上代位は、建物が焼失した場合、当該建物に掛けられた火災保険契約に基づく損害保険金請求権が対象となる。

Question

【問10】 Aは、自己所有の建物について、災害により居住建物を失った友人Bと、適当な家屋が見つかるまでの一時的住居とするとの約定のもとに、使用貸借契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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2 Aがこの建物をCに売却し、その旨の所有権移転登記を行った場合でも、Aによる売却の前にBがこの建物の引渡しを受けていたときは、Bは使用貸借契約をCに対抗できる。

解説:×・・・使用貸借契約の場合は、建物の引渡しを受けていても、買主に対抗できない。

選択が必要

4 適当な家屋が現実に見つかる以前であっても、適当な家屋を見つけるのに必要と思われる客観的な時間を経過した場合は、AはBに対し、この建物の返還を請求することはできる。

解説:○・・・当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用及び収益を終わった時に、返還をしなければならない。ただし、その使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。 (民法597条2項)より

3 Bは、Aの承諾がなければ、この建物の一部を、第三者に転貸して使用収益させることはできない。

解説:○・・・借主は、貸主の承諾を得なければ、第三者に借用物の使用又は収益をさせることができない。(民法594条2項)より

選択済み

1 Bが死亡した場合、使用貸借契約は当然に終了する。

解説:○・・・使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。(民法599条)より

Question

【問 7】 民法第423条第1項は、「債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。」と定めている。これに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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4 抵当権者は、抵当不動産の所有者に対し当該不動産を適切に維持又は保存することを求める請求権を保全するため、その所有者の妨害排除請求権を代位行使して、当該不動産の不法占拠者に対しその不動産を直接自己に明け渡すよう請求できる場合がある。

3)建物の賃借人は、賃貸人(建物所有者 に対し使用収益を求める債権を保全するため、賃貸人に代位して、当該建物の不法占拠者に対し当該建物を直接自己に明け渡すよう請求できる場合がある。

1 債務者が既に自らの権利を行使しているときでも、債権者は、自己の債権を保全するため、民法第423条に基づく債権者代位権を行使することができる場合がある。

解説:×・・・債務者が既に自ら権利を行使しているときでも、債権者代位権を行使することはできません。

選択が必要
選択済み

2 未登記建物の買主は、売主に対する建物の移転登記請求権を保全するため、売主に代位して、当該建物の所有権保存登記手続を行うことができる場合がある。

Question

【問 1】 民法94条第2項は、相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効は「善意の第三者に対抗することはできない」と定めている。次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、同項の「第三者」に該当しないものはどれか。

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3 Aが所有する甲土地につき、AとBが通謀の上で売買契約を仮装し、AからBに所有権移転登記がなされた場合に、Bが甲土地の所有権を有しているものと信じてBに対して金銭を貸し付けたC

意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。(民法94条1項2項より)
解説:該当しない・・・本選択肢は、金銭を貸し付けたCが第三者に該当しない。

選択が必要

1 Aが所有する甲土地につき、AとBが通謀の上で売買契約を仮装し、AからBに所有権移転登記がなされた場合に、B名義の甲土地を差し押さえたBの債権者C

解説:該当する・・・判例より民法94条2項の第三者とは虚偽の意思表示の当事者、又は一般承継人以外の者であり、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するもの。Bの債権を差し押さえたCは、これに該当します。

4 AとBが通謀の上で、Aを貸主、Bを借主とする金銭消費貸借契約を仮装した場合に、当該仮装債権をAから譲り受けたC

解説:該当する・・・仮装債権を譲り受けたCは、第三者に該当します。

選択済み

2 Aが所有する甲土地につき、AとBの間に債権債務関係がないにかかわらず、両者が通謀の上でBのために抵当権を設定し、その旨の登記がなされた場合に、Bに対する貸付債権を担保するためにBから転抵当権の設定を受けた債権者C

解説:該当する・・・判例より民法94条2項の第三者とは虚偽の意思表示の当事者、又は一般承継人以外の者であり、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するもの。Bの債権を差し押さえたCは、これに該当します。

Question

【問16】 不動産登記の申請に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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4 所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記の有無にかかわらず、現在の所有権の登記名義人が単独で申請できる。

解説:×・・・所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人が単独で申請することができる。 (不動産登記法77条)より

選択が必要

1 登記の申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続きをすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。

解説:○・・・第六十条(共同申請)、第六十五条(共有物分割禁止の定めの登記)又は第八十九条第一項(抵当権の順位の変更の登記等)等の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。 (不動産登記法63条1項)より

3 登記名義人の氏名で若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。

解説:○・・・登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。 (不動産登記法64条1項)より

2 相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。

解説:○・・・相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。 (不動産登記法63条2項)より

Question

【問 10】 Aを売主、Bを買主として甲土地め売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 A所有の甲土地にAが気付かなかった瑕疵(かし)があり、その瑕疵については、Bも瑕疵であることに気付いておらず、かつ、気付かなかったことにつき過失がないような場合には、Aは瑕疵担保責任を負う必要はない。

解説:×・・・瑕疵担保責任は、通常、売主の無過失責任です。

2 BがAに解約手付を交付している場合、Aが契約の履行に着手していない場合であっても、Bが自ら履行に着手していれば、Bは手付を放棄して売買契約を解除することができない。

解説:×・・・買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。(民法570条1項より) 判例では、相手方が、契約の履行に着手するまでは、手付を放棄して売買契約を解除することができます。

選択済み

4 A所有の甲土地に抵当権の登記があり、Bが当該土地の抵当権消滅請求をした場合には、Bは当該請求の手続が終わるまで、Aに対して売買代金の支払を拒むことができる。

解説:○・・・買い受けた不動産について抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。(民法577条1項より)

選択が必要

3 甲土地がAの所有地ではなく、他人の所有地であった場合には、AB間の売買契約は無効である。

解説:×・・・他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。 (民法560条より) つまり、他人の所有地でも売買契約は成立します。 

Question

【問 6】AがBに対して建物の建築工事を代金3,000万円で注文し、Bがこれを完成させた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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4 請負契約の目的物たる建物の瑕疵について、Bが瑕疵担保責任を負わない旨の特約をした場合には、Aは当該建物の瑕疵についてBの責任を一切追及することができなくなる。

解説:×・・・請負人は、第六百三十四条(請負人の担保責任)又は第六百三十五条(契約の解除)の規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。 (民法640条)より、本肢の「Aは当該建物の瑕疵についてBの責任を一切追及することができなくなる。」について、Bが瑕疵を知っている場合は、責任を免れることができません。

3 請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、Aは原則として請負契約を解除することができる。

解説:×・・・仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。(民法635条)より

2 請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、Aは当該建物の建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。

解説:○・・・重大な瑕疵があり、建て替えざるを得ない場合は、建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。

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1 請負契約の目的物たる建物に瑕疵がある場合、瑕疵の修補が可能であれば、AはBに対して損害賠償請求を行う前に、瑕疵の修補を請求しなければならない。

解説:×・・・
1 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
2 注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第五百三十三条(同時履行の抗弁)の規定を準用する。(民法634条1項2項)より、「損害賠償請求を行う前に、瑕疵の修補を請求しなければならいない」、本肢は、間違いです。

randomness