権利変動

Question

【問2】 AがBに対し土地の売却の意思表示をしたが、その意思表示は錯誤によるものであった。この場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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4 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAがその錯誤を認めていないときは、Bはこの売却の意思表示の無効を主張できる。

解説:×・・・民法95条は、表意者を保護する規定です。よって、相手側Bから無効を主張できません。

2 錯誤が、売却の意思表示をなすについての動機に関するものであり、それを当該意思表示の内容としてAがBに対して表示した場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。

解説:×・・・錯誤が、売却の意思表示をなすについての動機に関するものであり、それを当該意思表示の内容を表示した場合、錯誤として成立することがあるので、無効となる場合がある。

1 錯誤が、売却の意思表示の内容の重要な部分に関するものであり、法律行為の要素の錯誤と認められる場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。

解説:×・・・意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。(民法95条)より

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3 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAに重い過失があるときは、Aは自らその無効を主張することができない。 

解説:○・・・表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。(民法95条後半部分)より

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Question

【問 4】 相隣関係に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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3 Aの隣地の竹木の枝が境界線を越えてもAは竹木所有者の承諾なくその枝を切ることはできないが、隣地の竹木の根が境界線を越えてるときは、Aはその根を切り取ることができる。

解説:○・・・隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。 (民法233条より)

4 異なる慣習がある場合を除き、境界線から1m未満の距離において他人の宅地を見通すことができる窓を設ける者は、目隠しを付けなければならない。

解説:○・・・境界線から一メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。 (民法235条より)

1 土地の所有者は、境界において障壁を修繕するために必要であれば、必要な範囲内で隣地の使用を請求することができる。

解説:○・・・地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。 (民法209条1項より)

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2 複数の筆の他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行することができる。

解説:×・・・他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。 (民法210条より)前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。 (民法211条より)つまり、自由に選ぶことはできません。

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Question

【問 3】 AがBの代理人としてB所有の甲土地について売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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2 Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、AがCの代理人となってBC間の売買契約を締結したときは、Cは甲土地の所有権を当然に取得する。

解説:×・・・上記の民法108条より、双方の代理人になることはできません。

4 Aが無権代理人であってEとの間で売買契約を締結した後に、Aの死亡によりBが単独でAを相続した場合、Eは甲土地の所有権を当然に取得する。

解説:×・・・判例により、本人が無権代理人を相続した場合は、無権代理人の行為は有効となりません。本人は、無権代理行為について追認を拒絶することができるためです。

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3 Aが無権代理人であってDとの間で売買契約を締結した後に、Bの死亡によりAが単独でBを相続した場合、Dは甲土地の所有権を当然に取得する。

解説:○・・・そのとおりです。

選択が必要

1 Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、A自らが買主となって売買契約を締結したときは、Aは甲土地の所有権を当然に取得する。

解説:×・・・同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。(民法108条より)すなわち、代理人は、自ら買主になることはできません。

Question

【問 8】 次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 建物の賃貸人が必要な修繕義務を履行しない場合、賃借人は目的物の使用収益に関係なく賃料全額の支払を拒絶することができる。

解説:×・・・賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
(民法606条1項より)また、判例より目的物の使用収益が可能でない場合、賃借人は、賃料支払いを拒絶することができる。

1 倒壊しそうなA所有の建物や工作物について、Aが倒壊防止の措置をとらないため、Aの隣に住むBがAのために最小限度の緊急措置をとったとしても、Aの承諾がなければ、Bはその費用をAに請求することはできない。

解説:×・・・管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。
(民法702条1項より)

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4 建物の賃貸人が賃貸物の保存に必要な修繕をする場合、賃借人は修繕工事のため使用収益に支障が生じても、これを拒むことはできない。

解説:○・・・賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、賃借人は、これを拒むことができない。
(民法606条2項より)

選択が必要

2 建物所有を目的とする借地人は、特段の事情がない限り、建物建築時に土地に石垣や擁壁の設置、盛土や杭打ち等の変形加工をするには、必ず賃貸人の承諾を得なければならない。

解説:×・・・このような施工は、建物保持するためものであるため、原則、賃貸者の承諾を得る必要はない。

Question

【問7】次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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2 土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用をもって、境界を表示すべき物を設置することができる。

解説:○・・・土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。(民法223条)

4 土地の所有者は、隣地から木の根が境界線を越えて伸びてきたときは、自らこれを切断できる。

解説:○・・・隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。(民法233条2項)

1 土地の所有者は、隣地から雨水が自然に流れてくることを阻止するような工作物を設置することはできない。

解説:○・・・土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。 (民法214条)

選択済み

3 土地の所有者は、隣地から木の枝が境界線を越えて伸びてきたときは、自らこれを切断できる。

解説:×・・・隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。(民法233条1項)により、自らこれを切断できるが誤り。

選択が必要
Question

【問 9】債権の譲渡に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 指名債権が二重に譲渡され、確定日付のある各債権譲渡通知が同時に債務者に到達したときは、各債権譲受人は、債務者に対し、債権金額基準で按分した金額の弁済請求しかできない。

解説:×・・・二重に譲渡され、確定日付のある各債務譲渡通知が同時に債務者に到達したときは、各債権譲受人は、債務者に対し、債権全額の弁済請求できる。

2 指名債権の性質を持つ預託金会員制ゴルフクラブの会員権の譲渡については、ゴルフ場経営会社が定める規定に従い会員名義書換えの手続を完了していれば、確定日付のある債権譲渡通知又は確定日付のある承諾のいずれもない場合でも、ゴルフ場経営会社以外の第三者に対抗できる。

解説:×・・・
1 指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。(民法467条)より

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3 契約時点ではまだ発生していない将来債権でも、発生原因や金額などで目的債権を具体的に特定することができれば、譲渡することができ、譲渡時点でその債権発生の可能性が低かったことは譲渡の効力を直ちに否定するものではない。

解説:○・・・将来的に発生する債権でも、具体的な特定ができれば、譲渡することができます。また、その債権発生の可能性が低くても、譲渡の効力を直ちに否定するものではありません。

選択が必要

4 指名債権譲渡の予約契約を締結し、この予約契約締結の事実を確定日付のある証書により債務者に通知していれば、予約の完結によりなされる債権譲渡の効力を債務者以外の第三者に対抗することができる。

解説:×・・・指名債権譲渡の予約契約締結の場合、確定日付のある証書により債務者に通知していても、予約の完結によりなされる債権譲渡の効力を債務者以外の第三者に対抗することができません。

Question

【問 5】 AはBから2,000万円を借り入れて土地とその上の建物を購入し、Bを抵当権者として当該土地及び建物に2,000万円を被担保債権とする抵当権を設定し、登記した。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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4 AがBとは別に事業資金としてEから500万円を借り入れる場合、当該土地及び建物の購入代金が2,000万円であったときには、Bに対して500万円以上の返済をした後でなければ、当該土地及び建物にEのために2番抵当権を設定することはできない。

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3 Bの抵当権設定登記後にAがDに対して当該建物を賃貸し、当該建物をDが使用している状態で抵当権が実行され当該建物が競売された場合、Dは競落人に対して直ちに当該建物を明け渡す必要はない。

解説:○・・・取得時効の進行中に第3者の売買契約がなくてもその後、時効が完成した場合は、登記なくても時効による取得を主張できます。

2 当該建物に火災保険が付されていて、当該建物が火災によって焼失してしまった場合、Bの抵当権は、その火災保険契約に基づく損害保険金請求権に対しても行使することができる。

1 AがBとは別にCから500万円を借り入れていた場合、Bとの抵当権設定契約がCとの抵当権設定契約より先であっても、Cを抵当権者とする抵当権設定登記の方がBを抵当権者とする抵当権設定登記より先であるときには、Cを抵当権者とする抵当権が第1順位となる。

Question

【問 12】成年Aには将来相続人となるB及びC(いずれも法定相続分は2分の1)がいる。Aが所有している甲土地の処分に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 Aが「甲土地全部をBに相続させる」旨の有効な遺言をして死亡し、甲土地以外の相続財産についての遺産分割協議の成立前にBがCの同意なく甲土地を第三者Dに売却した場合、特段の事情がない限り、CはBD間の売買契約を無権代理行為に準じて取り消すことができる。

解説:×・・・遺言は、遺言者の死亡の時からその効力を生ずる。(民法985条)より、甲土地は、Bの所有です。

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2 Aが「相続財産全部をBに相続させる」旨の有効な遺言をして死亡した場合、BがAの配偶者でCがAの子であるときはCには相続財産の4分の1の遺留分があるのに対し、B及びCがAの兄弟であるときはCには遺留分がない。

解説:○・・・兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
一  直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一
二  前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一
(民法1028条)より、C子であるので、遺留分1/2×子1/2であるので、1/4となる。また、兄弟姉妹は、遺留分はない。

選択が必要

4 Aが遺言なく死亡し、B及びCの協議により甲土地をBが取得する旨の遺産分割協議を有効に成立させた場合には、後になってB及びCの合意があっても、甲土地をCが取得する旨の遺産分割協議を成立させることはできない。

解説:×・・・相続人全員が協議し、合意すれば、遺産分割をやり直すことができる。

1 Aが精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況になった場合、B及びCはAの法定代理人となり甲土地を第三者に売却することができる。

解説:×・・・家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。(民法843条1項)より、身内が必ずしも成年後見人となるとは、限りません。よって、B及びCが法定代理人となり甲土地を第三者に売却することはできません。

Question

【問 10】 Aを売主、Bを買主として甲土地め売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 A所有の甲土地にAが気付かなかった瑕疵(かし)があり、その瑕疵については、Bも瑕疵であることに気付いておらず、かつ、気付かなかったことにつき過失がないような場合には、Aは瑕疵担保責任を負う必要はない。

解説:×・・・瑕疵担保責任は、通常、売主の無過失責任です。

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4 A所有の甲土地に抵当権の登記があり、Bが当該土地の抵当権消滅請求をした場合には、Bは当該請求の手続が終わるまで、Aに対して売買代金の支払を拒むことができる。

解説:○・・・買い受けた不動産について抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。(民法577条1項より)

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3 甲土地がAの所有地ではなく、他人の所有地であった場合には、AB間の売買契約は無効である。

解説:×・・・他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。 (民法560条より) つまり、他人の所有地でも売買契約は成立します。 

2 BがAに解約手付を交付している場合、Aが契約の履行に着手していない場合であっても、Bが自ら履行に着手していれば、Bは手付を放棄して売買契約を解除することができない。

解説:×・・・買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。(民法570条1項より) 判例では、相手方が、契約の履行に着手するまでは、手付を放棄して売買契約を解除することができます。

Question

【問 14】 不動産の登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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1 登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、本人の死亡によっては、消滅しない。

解説:○・・・登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。
一  本人の死亡
二  本人である法人の合併による消滅
三  本人である受託者の信託に関する任務の終了
四  法定代理人の死亡又はその代理権の消滅若しくは変更
(不動産登記法17条より)

4 不動産の収用による所有権の移転の登記は、起業者が単独で申請することができる。

解説:○・・・不動産の収用による所有権の移転の登記は、第六十条の規定にかかわらず、起業者が単独で申請することができる。 (不動産登記法118条1項より)
権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。(不動産登記法60条より)

2 承役地についてする地役権の設定の登記は、要役地に所有権の登記がない場合においても、することができる。

解説:×・・・要役地に所有権の登記がないときは、承役地に地役権の設定の登記をすることができない。(不動産登記法80条3項より)

選択が必要

3 区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。

解説:○・・・区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。(不動産登記法47条2項より)