権利変動

Question

【問 15】不動産登記の申請に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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3 表題部に所有者として記録されている者の相続人は、所有権の保存の登記を申請することができる。

解説:○・・・所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。
1 表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
(不動産登記法74条1項1号)より

2 信託の登記の申請は、当該信託による権利の移転又は保存若しくは設定の登記の申請と同時にしなければならない。

解説:○・・・信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の保存、設定、移転又は変更の登記の申請と同時にしなければならない。 (不動産登記法98条)より

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4 同一の登記所の管轄区域内にある二以上の不動産について申請する登記原因及びその日付が同一である場合には、登記の目的が異なるときであっても、一つの申請情報で申請することができる。

解説:×・・・申請情報は、登記の目的及び登記原因に応じ、一の不動産ごとに作成して提供しなければならない。ただし、同一の登記所の管轄区域内にある二以上の不動産について申請する登記の目的並びに登記原因及びその日付が同一であるときその他法務省令で定めるときは、この限りでない。(不動産登記令4条)より

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1 権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。

解説:○・・・権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。 (不動産登記法60条)より

Question

【問 8】Aは、自己所有の甲不動産につき、B信用金庫に対し、極度額を3,000万円、被担保債権の範囲を「信用金庫取引による債権」とする第1順位の根抵当権を設定し、その旨の登記をした。なお、担保すべき元本の確定期日は定めなかった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 B信用金庫は、確定した元本が極度額以下であれば、その元本に係る最後の2年分の約定金利については、極度額を超えても、根抵当権を行使できる。

解説:×・・・抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。 (民法398条の2)より、極度額を超えて根抵当権を行使できない。

4 Aが友人CのためにB信用金庫との間で保証契約を締結し保証債務を負担した場合、B信用金庫のAに対するこの保証債権は、「信用金庫取引による債権」に含まれ、この根抵当権で担保される。

解説:○・・・この場合は、保証契約に基づく保証債務も、根抵当権で担保されます。

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1 元本の確定前に、被担保債権の範囲を変更するには、後順位の抵当権者がいる場合は、その者の承諾を得なければならない。

解説:×・・・
1 元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。
2 前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。
3  第一項の変更について元本の確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。
(民法398条の4 2項)より

2 元本の確定前に、B信用金庫から、被担保債権の範囲に属する個別債権の譲渡を受けた者は、確定日付のある証書でAに対し債権譲渡通知を行っておけば、その債権について根抵当権を行使できる。

解説:×・・・根抵当権の極度額の変更は、利害関係を有する者の承諾を得なければ、することができない。(民法398条の5)より

Question

【問10】甲建物を所有するAが死亡し、相続人がそれぞれAの子であるB及びCの2名である場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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4. Bが自己のために相続の開始があったことを知らない場合であっても、相続の開始から3か月が経過したときは、Bは単純承認をしたものとみなされる。

選択が必要

1. Bが甲建物を不法占拠するDに対し明渡しを求めたとしても、Bは単純承認をしたものとはみなされない。

3. Cが単純承認をしたときは、Bは限定承認をすることができない。

2. Cが甲建物の賃借人Eに対し相続財産である未払賃料の支払いを求め、これを収受領得したときは、Cは単純承認をしたものとみなされる。

Question

【問 2】 Aは、自己所有の甲不動産を3か月以内に、1,500万円以上で第三者に売却でき、その代金全額を受領することを停止条件として、Bとの間でB所有の乙不動産を2,000万円で購入する売買契約を締結した。条件成就に関する特段の定めはしなかった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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1 乙不動産が値上がりしたために、Aに乙不動産を契約どおり売却したくなくなったBが、甲不動産の売却を故意に妨げたときは、Aは停止条件が成就したものとみなしてBにAB間の売買契約の履行を求めることができる。

解説:○・・・条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。 (民法130条より)本肢は、条件の成就に該当するので、売買契約の履行を求めることができます。

選択が必要

4 停止条件が成就しなかった場合で、かつ、そのことにつきAの責に帰すべき事由がないときでも、AはBに対し売買契約に基づき買主としての債務不履行責任を負う。

解説:×・・・Aの責に帰すべき事由がなければ、Aが債務不履行責任を負うことはありません。停止条件という法律行為は、成就した時に効力が発生します。

3 停止条件の成否が未定である間に、Bが乙不動産を第三者に売却し移転登記を行い、Aに対する売主としての債務を履行不能とした場合でも、停止条件が成就する前の時点の行為であれば、BはAに対し損害賠償責任を負わない。

解説:×・・・条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。 (民法128条より)本肢の場合、第三者に売却し移転登記を実施している場合は、利害を害する行為に該当し、損害賠償責任を負います。

2 停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時から効力が生ずるだけで、停止条件の成否が未定である間は、相続することはできない。

解説:×・・・条件の成否が未定である間における当事者の権利義務は、一般の規定に従い、処分し、相続し、若しくは保存し、又はそのために担保を供することができる。(民法129条より)

Question

【問8】不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 不法行為による損害賠償請求権の期間の制限を定める民法第724条における、被害者が損害を知った時とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう。

不法行為による損害賠償請求権は、被害者が損害及び加害者を知ったときから3年で時効消滅するが、この「被害者が損害を知ったとき時」とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう(判例)。

選択が必要

2 不法行為による損害賠償債務の不履行に基づく遅延損害金債権は、当該債権が発生した時から10年間行使しないことにより、時効によって消滅する。

誤り。不法行為による損害賠償請求権の債務不履行に基づく遅延損害金債権も、1と同様に、3年で時効消滅する(判例)。

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3 不法占拠により日々発生する損害については、加害行為が終わった時から一括して消滅時効が進行し、日々発生する損害を知った時から別個に消滅時効が進行することはない。

誤り。不法占拠により日々発生する損害については、日々発生する損害につき被害者がその各々を知った時から別個に時効が進行する(判例)のであって、加害行為が終わった時から一括して進行するわけではない。

4 不法行為の加害者が海外に在住している間は、民法第724条後段の20年の時効期間は進行しない。

誤り。加害者が海外に在住していても、時効期間は進行する。

Question

【問11】甲土地の所有者が甲土地につき、建物の所有を目的として賃貸する場合(以下「ケース①」という。)と、建物の所有を目的とせずに資材置場として賃貸する場合(以下「ケース②」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

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4 賃貸借の期間を定めた場合であって当事者が期間内に解約する権利を留保していないとき、ケース①では賃借人側は期間内であっても1年前に予告することによって中途解約することができるのに対し、ケース②では賃貸人も賃借人もいつでも一方的に中途解約することができる。

誤り。ケース①は、解約する権利の留保があれば賃借人の側からの中途解約は可能だが、本肢では留保がない。中途解約には当事者の合意が必要で、当事者の一方の申入れによる中途解約はできない。また、ケース②の場合でも、民法上は解約する権利の留保があるときは各当事者はいつでも解約申入れができるが、留保がないのだから一方的な解約申入れはできない。

2 ケース①では、賃借人は、甲土地の上に登記されている建物を所有している場合には、甲土地が第三者に売却されても賃借人であることを当該第三者に対抗できるが、ケース②では、甲土地が第三者に売却された場合に賃借人であることを当該第三者に対抗する方法はない。

誤り。ケース①の記述は正しい。ケース②は、賃借権の登記で第三者に対抗できる。

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3 期間を定めない契約を締結した後に賃貸人が甲土地を使用する事情が生じた場合において、ケース①では賃貸人が解約の申入れをしても合意がなければ契約は終了しないのに対し、ケース②では賃貸人が解約の申入れをすれば契約は申入れの日から1年を経過することによって終了する。

正しく正解。ケース①は、期間の定めのない借地契約の期間は30年に法定され、当事者の合意がなければ契約は終了しない。ケース②は、当事者が期間を定めなければ、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができ、土地の賃貸借は解約申入れの日から1年の経過で終了。

選択が必要

1 賃貸借の存続期間を40年と定めた場合には、ケース①では書面で契約を締結しなければ期間が30年となってしまうのに対し、ケース②では口頭による合意であっても期間は40年となる。

誤り。ケース①は、30年以上の期間を定めればよく、40年と定めることも可能。ケース②は、期間は20年を超えられず、これより長い期間を定めたら20年となる。

Question

【問7】Aは、Aの所有する土地をBに売却し、Bの売買代金の支払債務についてCがAとの間で保証契約を締結した。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。

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1 Cの保証債務がBとの連帯保証債務である場合、AがCに対して保証債務の履行を請求してきても、CはAに対して、まずBに請求するよう主張できる。

選択が必要

4 Cの保証債務にBと連帯して債務を負担する特約がない場合、Bに対する履行の請求その他時効の中断は、Cに対してもその効力を生ずる。

3 Cの保証債務がBとの連帯保証債務である場合、Cに対する履行の請求による時効の中断は、Bに対してもその効力を生ずる。

2 Cの保証債務にBと連帯して債務を負担する特約がない場合、AがCに対して保証債務の履行を請求してきても、Cは、Bに弁済の資力があり、かつ、執行が容易であることを証明することによって、Aの請求を拒むことができる。

Question

【問 4】 A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。

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2 Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。

解説:×・・・判例より本人が死亡し、無権代理人が本人を相続した場合、無権代理行為は、有効となり、拒絶することはできません。

選択が必要

4 Aの死亡により、BがDとともにAを相続した場合、DがBの無権代理行為を追認しない限り、Bの相続分に相当する部分においても、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。

解説:○・・・判例より、本人が死亡し、無権代理人と他の相続人がいる場合は、他の相続人全員が追認しない限り、有効になるわけではない。

1 Bの無権代理行為をAが追認した場合には、AC間の売買契約は有効となる。

解説:○・・・代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。 (民法113条1項より)つまり、追認した場合は、有効となる

3 Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。

解説:○・・・判例より、無権代理人が死亡し、本人が無権代理人を相続しても、追認を拒絶しても信義則には反することもありません。

Question

【問 1】次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しものはどれか。

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4 所有権に基づく妨害排除請求が権利の濫用となる場合には、妨害排除請求が認められることはない。

解説:○・・・妨害排除請求が権利の濫用となる場合には、妨害排除請求が認められることはありません。

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1 契約締結交渉中の一方の当事者が契約交渉を打ち切ったとしても、契約締結に至っていない契約準備段階である以上、損害賠償責任が発生することはない。

解説:×・・・契約締結交渉中の場合,契約が締結予定等に関係なく,相互に相手方の人格や財産を害しない信義則上の義務を負う。また、この信義則に違反して,相手方に損害を及ぼしたときは,契約が締結されないとしても契約責任としての損害賠償責任がある(判例)より

2 民法第1条第2項が規定する信義誠実の原則は、契約解釈の際の基準であり、信義誠実の原則に反しても、権利の行使や義務の履行そのものは制約を受けない。

解説:×・・・権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。 (民法1条2項)より、法令より、権利の行使や義務の履行に制約を受けます。

3 時効は、一定時間の経過という客観的事実によって発生するので、消滅時効の援用が権利の濫用となることはない。

解説:×・・・時効の援用が場合により、権利の濫用になることがある。

Question

【問 5】不法行為による損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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3 加害者数人が、共同不法行為として民法第719条により各自連帯して損害賠償の責任を負う場合、その1人に対する履行の請求は、他の加害者に対してはその効力を有しない。

解説:○・・・数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。(民法719条)より

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4 不法行為による損害賠償の請求権の消滅時効の期間は、権利を行使することができることとなった時から10年である。

解説:×・・・不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。 (民法724条)より

選択が必要

1 不法行為による損害賠償の支払債務は、催告を待たず、損害発生と同時に遅滞に陥るので、その時以降完済に至るまでの遅延損害金を支払わなければならない。

解説:○・・・不法行為による損害賠償の発生時期は、損害と同時に発生しますので、その時以降完済に至るまでの遅延損害を支払わなければなりません。

2 不法行為によって名誉を毀損された者の慰謝料請求権は、被害者が生前に請求の意思を表明しなかった場合でも、相続の対象となる。

解説:○・・・慰謝料請求権は、相続の対象となります。