権利変動

Question

【問 1】 A所有の甲土地につき、AとBとの間で売買契約が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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1 Bは、甲土地は将来地価が高騰すると勝手に思い込んで売買契約を締結したところ、実際には高騰しなかった場合、動機の錯誤を理由に本件売買契約を取り消すことができる。

解説:×・・・意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。 (民法95条より) 今回はBが勝手に思い込んだことが表意者に重大な過失になりました。

2 Bは、第三者であるCから甲土地がリゾート開発される地域内になるとだまされて売買契約を締結した場合、AがCによ詐欺の事実を知っていたとしても、Bは本件売買契約を詐欺を理由に取り消すことはできない。

解説:×・・・相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。 (民法96条2項より)

3 AがBにだまされたとして詐欺を理由にAB間の売買契約を取り消した後、Bが甲土地をAに返還せずにDに転売してDが所有権移転登記を備えても、AはDから甲土地を取り戻すことができる。

解説:×・・・不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。 (民法177条より)登記があれば、対応できます。 

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4 BがEに甲土地を転売した後に、AがBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合には、EがBによる強迫につき知らなかったときであっても、AはEから甲土地を取り戻すことができる。

解説:○・・・詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。(民法96条1項より)強迫の場合、善意の第三者に対応できます。

選択が必要
Question

【問6】AとBが1,000万円の連帯債務をCに対して負っている(負担部分は1/2ずつ)場合と、Dが主債務者として、Eに1,000万円の債務を負い、FはDから委託を受けてその債務の連帯保証人となっている場合の次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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4 Aが債務を承認して時効が中断してもBの連帯債務の時効の進行には影響しないが、Dが債務を承認して時効が中断した場合にはFの連帯保証債務に対しても時効中断の効力を生ずる。

解説:○・・・民法第434条から前条(:時効は含まれない)までに規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。 (民法440条)により前半部分は、正しい。また、主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。 (民法457条1項)により、後半部分も正しい。

選択が必要

2 CがBに対して債務の全額を免除しても、AはCに対してなお500万円の債務を負担しているが、EがFに対して連帯保証債務の全額を免除すれば、Dも債務の全額を免れる。

解説:×・・・連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる。 (民法437条)により、前半部分は、正しい。後半部分については、保証人同様、債権者が連帯保証人に対して免除しても、主たる債務者の債務は、免除されない。

1 1,000万円の返済期限が到来した場合、CはA又はBにそれぞれ500万円までしか請求できないが、EはDにもFにも1,000万円を請求することができる。

解説:×・・・数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。 (民法432条)により、前半部分は、誤り。また、後半部分は、保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条(民法452条:催告の抗弁、453条:検索の抗弁)の権利を有しない。(民法454条)により、正しい。

3 Aが1,000万円を弁済した場合には、Aは500万円についてのみBに対して求償することができ、Fが1,000万円を弁済した場合にも、Fは500万円についてのみDに対して求償することができる。

解説:×・・・連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。 (民法442条)により、前半部分は正しい。また、保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対して求償権を有する。 (民法459条1項)により、後半部分は、誤りである。

Question

【問 2】 未成年者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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3 男は18歳に、女は16歳になれば婚姻することができるが、父母双方がいる場合には、必ず父母双方の同意が必要である。

解説:×・・・未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。(民法737条1項2項より)

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4 Aが死亡し、Aの妻Bと嫡出でない未成年の子CとDが相続人となった場合に、CとDの親権者である母EがCとDを代理してBとの間で遺産分割協議を行っても、有効な追認がない限り無効である。

解説:○・・・親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。(民法826条2項より)また、利益が相反する行為とは、Cに100万円 Dに0円の場合を言います。そうなるとDに不利なため、追認が必要です。

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2 営業を許可された未成年者が、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母双方がいる場合、父母のどちらか一方の同意が必要である。

解説:×・・・一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。(民法6条1項より)

1 父母とまだ意思疎通することができない乳児は、不動産を所有することができない。

解説:×・・・私権の享有は、出生に始まる。(民法3条1項より)よって、乳児は、不動産を所有することができます。

Question

【問1】 自己所有の土地を売却するAの売買契約の相手方に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例に よれば、正しいものはどれか。

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3 買主である団体Dが法律の規定に基づかずに成立した権利能力を有しない任意の団体であった場合、DがAとの間で売買契約を締結しても、当該土地の所有権はDに帰属しない。

解説:○・・・法人は、この法律(民法)その他の法律の規定によらなければ、成立しない。 (民法33条)より、団体Dは、法律に基づかないので、成立しない。よって、当該土地の所有権は団体Dに帰属しない。

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1 買主Bが被保佐人であり、保佐人の同意を得ずにAとの間で売買契約を締結した場合、当該売買契約は当初から無効である。

解説:×・・・保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。 (民法13条4項)より、「無効」ではなく「取り消すことができる」です。

4 買主Eが婚姻している未成年者であり、当該婚姻がEの父母の一方の同意を得られないままになされたものである場合には、Eは未成年者であることを理由に当該売買契約を取り消すことができる。

解説:×・・・未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。(民法753条)より、成年者であるかぎり、未成年者を理由に当該売買契約を取り消すことができない。

2 買主Cが意思無能力者であった場合、Cは、Aとの間で締結した売買契約を取り消せば、当該契約を無効にできる。

解説:×・・・意思能力者が売買契約した場合は、契約時から無効であり、取り消しができるのではない。

Question

【問 1】 制限能力者に関する次の記述うち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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4 被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の許可が必要である。

解説:×・・・家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。(民法17条1項より)家庭裁判所の審判で決まる特定の法律行為のみです。

1 土地を売却すると、土地の管理義務を免れることになるので、婚姻していない未成年者が土地を売却するに当たっては、その法定代理人の同意は必要ない。

解説:×・・・未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。(民法5条1項より)「売却」という法律行為に該当するために法定代理人の同意は必要です。

3 被保佐人については、不動産を売却する場合だけではなく、日用品を購入する場合も、保佐人の同意が必要である。

解説:×・・・成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。(民法9条より)
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。 (民法13条より)

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2 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却するためには、家庭裁判所の許可が必要である。

解説:○・・・成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。(民法859条の3より)法律、そのままです。

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Question

【問14】平成15年10月に新規に締結しようとしている、契約期間が2年で、更新がないこととする旨を定める建物賃貸借契約(以下この問において「定期借家契約」という。 )に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

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4 定期借家契約を適法に締結した場合、賃貸人は、期間満了日1ヵ月前までに期間満了により契約が終了する旨通知すれば、その終了を賃借人に対抗できる。

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3 定期借家契約を締結しようとするときは、賃貸人は、あらかじめ賃借人に対し、契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。

選択が必要

1 事業用ではなく居住の用に供する建物の賃貸借においては、定期借家契約とすることはできない。

2 定期借家契約は、公正証書によってしなければ、効力を生じない。

Question

【問4】共に宅地建物取引業者であるAB間でA所有の土地について、平成16年9月1日に売買代金3,000万円(うち、手付金200万円は同年9月1日に、残代金は同年10月31日に支払う。)とする売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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4 Aが残代金の受領を拒絶することを明確にしている場合であっても、Bは同年10月31日には2、800万円をAに対して現実に提供しなければ、Bも履行遅滞の責任を負わなければならない。

解説:×・・・弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。 (民法493条)

1 本件売買契約に利害関係を有しないCは、同年10月31日を経過すれば、Bの意思に反しても残代金をAに対して支払うことができる。

解説:×・・・利害関係を有しない第三者(C)は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。(民法474条2項)

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3 Bの債務不履行によりAが売買契約を解除する場合、手付金相当額を損害賠償の予定とする旨を売買契約で定めていた場合には、特約がない限り、Aの損害が200万円を超えていても、Aは手付金相当額以上に損害賠償請求はできない。

解説:○・・・当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。(民法420条1項)

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2 同年10月31日までにAが契約の履行に着手した場合には、手付が解約手付の性格を有していても、Bが履行に着手したかどうかにかかわらず、Aは、売買契約を解除できなくなる。

解説:×・・・買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。 (民法557条1項)より、「Bが履行に着手したかどうかにかかわらず、売買契約の解除できなくなる」とする本肢は間違いです。

Question

【問 4】 根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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3 根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがないときは、一定期間が経過した後であっても、担保すべき元本の確定を請求することはできない。

解説:×・・・根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から二週間を経過することによって確定する。 (民法398条の19条 1項より)

4 根抵当権設定者は、元本の確定後であっても、その根抵当権の極度額を、減額することを請求することはできない。

解説:×・・・元本の確定後においては、根抵当権設定者は、その根抵当権の極度額を、現に存する債務の額と以後二年間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額に減額することを請求することができる。 (民法398条の21より)

1 根抵当権者は、総額が極度額の範囲内であっても、被担保債権の範囲に属する利息の請求権については、その満期となった最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

解説:×・・・根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。(民法398条の3 1項より)

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2 元本の確定前に根抵当権者から被担保債権の範囲に属する債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することはできない。

解説:○・・・元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。(民法398条の7 1項より)

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Question

【問12】Aが死亡し、それぞれ3分の1の相続分を持つAの子E、C及びD(他に相続人はいない。 )が、全員、単純承認し、これを共同相続した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

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2 相続財産である土地につき、B、C及びDが持分各3分の1の共有相続登記をした後、遺産分割協議によりBが単独所有権を取得した場合、その後にCが登記上の持分3分の1を第三者に譲渡し、所有権移転登記をしても、Bは、単独所有権を登記なくして、その第三者に対抗できる。

3 相続財産である預金返還請求権などの金銭債権は、遺産分割協議が成立するまでは、相続人3人の共有に属し、3人全員の同意がなければ、その債務者に弁済請求できない。

4 Bが相続開始時に金銭を相続財産として保管している場合、CとDは、遺産分割協議の成立前でも、自己の相続分に相当する金銭を支払うよう請求できる。

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1 相続財産である土地につき、遺産分割協議前に、Bが、CとDの同意なくB名義への所有権移転登記をし、これを第三者に譲渡し、所有権移転登記をしても、CとDは、自己の持分を登記なくして、その第三者に対抗できる。

選択が必要
Question

【問 5】不法行為による損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

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1 不法行為による損害賠償の支払債務は、催告を待たず、損害発生と同時に遅滞に陥るので、その時以降完済に至るまでの遅延損害金を支払わなければならない。

解説:○・・・不法行為による損害賠償の発生時期は、損害と同時に発生しますので、その時以降完済に至るまでの遅延損害を支払わなければなりません。

2 不法行為によって名誉を毀損された者の慰謝料請求権は、被害者が生前に請求の意思を表明しなかった場合でも、相続の対象となる。

解説:○・・・慰謝料請求権は、相続の対象となります。

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4 不法行為による損害賠償の請求権の消滅時効の期間は、権利を行使することができることとなった時から10年である。

解説:×・・・不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。 (民法724条)より

選択が必要

3 加害者数人が、共同不法行為として民法第719条により各自連帯して損害賠償の責任を負う場合、その1人に対する履行の請求は、他の加害者に対してはその効力を有しない。

解説:○・・・数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。(民法719条)より