【問 14】 不動産の表示に関する登記についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。
4 建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
1 土地の地目について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から1月以内に、当該地目に関する変更の登記を申請しなければならない。
2 表題部所有者について住所の変更があったときは、当該表題部所有者は、その変更があった日から1月以内に、当該住所についての変更の登記を申請しなければならない。
3 表題登記がない建物(区分建物を除く。)の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。
【問15】 動産の賃貸借契約と建物の賃貸借契約 (借地借家法第38条に規定する定期建物賃貸借、同法第39条に規定する取壊し予定の建物の賃貸借及び同法40条に規定する一時使用目的の建物の賃貸借を除く。) に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
2 賃貸人は賃借人との間で別段の合意をしない限り、動産の賃貸借契約の賃貸人は、賃貸借の使用収益に必要な修繕を行う義務を負うが、建物の賃貸借契約の賃貸人は、そのような修繕を行う義務を負わない。
3 動産の賃貸借契約は、賃貸人と賃借人が合意して契約期間を6月と定めればそのとおり効力を有するが、建物の賃貸借契約は、賃貸人と賃借人が合意して契約期間を6月と定めても期間を定めていない契約とみなされる。
4 契約期間を定めた場合、賃借人は、動産の賃貸借契約である場合は期間内に解約を行う権利を留保することができるが、建物の賃貸借契約である場合は当該権利を留保することはできない。
1 動産の賃貸借契約は、当事者の合意があれば書面により契約を締結しなくても効力を生じるが、建物の賃貸借契約は、書面により契約を締結しなければ無効である。
【問3】買主Aは、Bの代理人Cとの間でB所有の甲地の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。 ア CがBの代理人であることをAに告げていなくても、Aがその旨を知っていれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。 イ Bが従前Cに与えていた代理権が消滅した後であっても、Aが代理権の消滅について善意無過失であれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。 ウ CがBから何らの代理権を与えられていない場合であっても、当該売買契約の締結後に、Bが当該売買契約をAに対して追認すれば、Aは甲地を取得することができる。
3 三つ
2 二つ
1 一つ
4 なし
【問 11】 借地借家法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 建物の用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更その他の事情の変更により、現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することがてきる。
2 賃貸借契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き、裁判所は、借地権者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
3 借地権者が賃借権の目的である土地の上の建物を第三者に譲渡しようとする場合において、その第三者が賃借権を取得しても借地権設定者に不利となるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡を承諾しないときは、裁判所は、その第三者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
4 第三者が賃借権の目的である土地の上の建物を競売により取得した場合において、その第三者が賃借権を取得しても借地権設定者に不利となるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡を承諾しないときは、裁判所は、その第三者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
【問 4】 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
2 甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
3 Cが時効により甲土地の所有権を所得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときは、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
1 CもBから甲土地を購入しており、その売買契約書の日付とBA間の売買契約書の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻が早い方が所有権を主張することができる。
4 Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することはできない。
【問15】不動産の仮登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
3 仮登記の抹消の申請は、申請書にその仮登記の登記済証を添付して、登記上の利害関係人が単独ですることができる。
1 仮登記の申請は、申請書に仮登記義務者の承諾書を添付して、仮登記権利者が単独ですることができる。
4 仮登記の抹消の申請は、申請書に仮登記名義人の承諾書を添付して、登記上の利害関係人が単独ですることができる。
2 仮登記の申請は、申請書に仮処分命令の正本を添付して、仮登記権利者が単独ですることができる。
【問7】 Aは、土地所有者Bから土地を賃借し、その土地上に建物を所有してCに賃借している。AのBに対する借賃の支払債務に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1 Cは、借賃の支払債務に関して法律上の利害関係を有しないので、Aの意思に反して、債務を弁済することはできない。
2 Aが、Bの代理人と称して借賃の請求をしてきた無権限者に対し債務を弁済した場合、その者に弁済受領権限があるかのような外観があり、Aがその権限があることについて善意、かつ、無過失であるときは、その弁済は有効である。
4 Aは、特段の理由がなくても、借賃の支払債務の弁済に代えて、Bのために弁済の目的物を供託し、その債務を免れることができる。
3 Aが、当該借賃を額面とするA振出しに係る小切手 (銀行振出しではないもの) をBに提供した場合、債務の本旨に従った適法な弁済の提供となる。
【問6】AとBが1,000万円の連帯債務をCに対して負っている(負担部分は1/2ずつ)場合と、Dが主債務者として、Eに1,000万円の債務を負い、FはDから委託を受けてその債務の連帯保証人となっている場合の次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
4 Aが債務を承認して時効が中断してもBの連帯債務の時効の進行には影響しないが、Dが債務を承認して時効が中断した場合にはFの連帯保証債務に対しても時効中断の効力を生ずる。
3 Aが1,000万円を弁済した場合には、Aは500万円についてのみBに対して求償することができ、Fが1,000万円を弁済した場合にも、Fは500万円についてのみDに対して求償することができる。
1 1,000万円の返済期限が到来した場合、CはA又はBにそれぞれ500万円までしか請求できないが、EはDにもFにも1,000万円を請求することができる。
2 CがBに対して債務の全額を免除しても、AはCに対してなお500万円の債務を負担しているが、EがFに対して連帯保証債務の全額を免除すれば、Dも債務の全額を免れる。
【問 2】 代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
4 法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。
1 未成年が代理人となって締結した契約の効果は、当該行為を行うにつき当該未成年者の法定代理人による同意がなければ、有効に本人に帰属しない。
3 不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に有効に帰属する。
2 法人について即時取得の成否が問題となる場合、当該法人の代表機関が代理人によって取引を行ったのであれば、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、当該代理人を基準にして判断される。
【問 6】 A銀行のBに対する貸付債権1,500万円につき、CがBの委託を受けて全額について連帯保証をし、D及びEは物上保証人として自己の所有する不動産にそれぞれ抵当権を設定していた場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
2 A銀行がDの不動産の抵当権を実行して債権全額を回収した場合、DはCに対して、1,000万円を限度として求償することができる。
1 CがA銀行に対して債権全額について保証債務を履行した場合、Cは、D及びEの各不動産に対する抵当権を実行して1,500万円を回収することができる。
4 Eの担保不動産を買い受けた第三者がA銀行に対して債権全額を弁済した場合、当該第三者は、Cに対して、弁済した額の一部を求償することができる。
3 第三者がDの所有する担保不動産を買い受けた後、CがA銀行に対して債権全額を弁済した場合、Cは代位の付記登記をしなければ、当該第三者に対してA銀行に代位することができない。