宅建業法

Question

【問 42】 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)がマンション(100戸)を分譲する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア A社が宅地建物取引業者B社にマンションの販売代理を一括して依頼する場合、B社が設置する案内所について、A社は法第50条第2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。
イ A社は、売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所を設置する場合、法第50条第1項に規定する標識を掲示する必要はない。
ウ A社がマンションの分譲のために案内所を乙県に設置する場合には、業務を開始する日の10日前までに、乙県知事に法第50条第2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。

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2 二つ

選択済み

1 一つ

ア A社が宅地建物取引業者B社にマンションの販売代理を一括して依頼する場合、B社が設置する案内所について、A社は法第50条第2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。
解説:×・・・宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、あらかじめ、第十五条第一項の国土交通省令で定める場所について所在地、業務内容、業務を行う期間及び専任の取引主任者の氏名を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事及びその所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。 (宅地建物取引業法50条 2項より)販売をするB社が届け出なければなりません。A社ではありません。
選択肢2の解説の宅地建物取引業法施行規則19条 1項 4号より

イ A社は、売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所を設置する場合、 法第50場第1項に規定する標識を掲示する必要はない。
解説:×・・・法第五十条第一項 の国土交通省令で定める業務を行う場所は、次に掲げるもので第六条の二に規定する場所以外のものとする。
一  継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所以外のもの
二  宅地建物取引業者が一団の宅地建物の分譲をする場合における当該宅地又は建物の所在する場所
三  前号の分譲を案内所を設置して行う場合にあつては、その案内所
四  他の宅地建物取引業者が行う一団の宅地建物の分譲の代理又は媒介を案内所を設置して行う場合にあつては、その案内所
五  宅地建物取引業者が業務に関し展示会その他これに類する催しを実施する場合にあつては、これらの催しを実施する場所
(宅地建物取引業法施行規則19条より) 5号より、展示会でも標識は必要です。

ウ A社がマンションの分譲のために案内所を乙県に設置する場合には、業務を開始する日の10日前までに、乙県知事に法第50条第2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。
解説:○・・・法第五十条第二項の規定による届出をしようとする者は、その業務を開始する日の十日前までに、別記様式第十二号による届出書を提出しなければならない。(宅地建物取引業法施行規則19条 3項より)

選択が必要

3 三つ

4 なし

Question

【問 40】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。

Your answer選択フィードバック正解
選択済み

1 Bが契約の履行に着手するまでにAが売買契約の解除をするには、手付の3倍に当たる額をBに償還しなければならないとの特約を定めることができる。

解説:○・・・宅地建物取引業者が、みずから売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手附を受領したときは、その手附がいかなる性質のものであつても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手附を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。 (宅地建物取引業法39条第2項より)
前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。(宅地建物取引業法39条第3項より)つまり、売主が手付けの3倍を償還することは、買主に不利になる特約ではない。

選択が必要

3 Bから法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフによる売買契約の解除があった場合でも、Aが契約の履行に着手していれば、AはBに対して、それに伴う損害賠償を請求することができる。

解説:×・・・宅地建物取引業者は、申込みの撤回等(クーリング・オフ)に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。 (宅地建物取引業法37条の2第1項より)

4 Aは、瑕疵担保責任を負うべき期間として、引渡しの日から2年で、かつ、Bが瑕疵を発見した時から30日以内とする特約を定めることができる。

解説:×・・・瑕疵を発見した時から30日以内とする特約は、買主に不利なものとなるので、特約を定めることはできない。

2 Aの違約によりBが受け取る違約金を売買代金の額の10分の3とするとの特約を定めることができる。

解説:×・・・宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。
2  前項の規定に反する特約は、代金の額の十分の二をこえる部分について、無効とする。(宅地建物取引業法38条第1項、第2項より)

Question

【問 36】 宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

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選択済み

1 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事が完了するまでの間は、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の処分があった後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をすることはできない。

解説:○・・・宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項 又は第二項 の許可、建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第六条第一項 の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。(宅地建物取引業法33条より)

選択が必要

4 宅地建物取引業の免許を取り消された者は、免許の取消し前に建物の売買の広告をしていれば、当該建物の売買契約を締結する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。

解説:×・・・当該宅地建物取引業者であつた者又はその一般承継人は、当該宅地建物取引業者が締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなす。(宅地建物取引業法76条より)

3 宅地建物取引業者は、建物の貸借の媒介において広告を行った場合には、依頼者の依頼の有無にかかわらず、報酬とは別に、当該広告の料金に相当する額を受領することができる。

解説:×・・・依頼者から依頼の広告であれば、報酬とは別に広告料金を受領することができます。(国土交通省告示より)

2 宅地建物取引業者が、複数の区画がある宅地の売買について、数回に分けて広告をするときは、最初に行う広告以外には取引態様の別を明示する必要はない。

解説:×・・・宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときは、自己が契約の当事者となつて当該売買若しくは交換を成立させるか、代理人として当該売買、交換若しくは貸借を成立させるか、又は媒介して当該売買、交換若しくは貸借を成立させるかの別(次項において「取引態様の別」という。)を明示しなければならない。(宅地建物取引業法34条1項より)

Question

【問 32】 宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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3 建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が宅地造成等規制法の規定により指定された造成宅地防災区域内にあるときは、その旨を説明しなければならないが、当該建物の貸借の媒介を行う場合においては、説明する必要はない。

解説:×・・・当該宅地又は建物が宅地造成等規制法 (昭和三十六年法律第百九十一号)第二十条第一項 により指定された造成宅地防災区域内にあるときは、その旨(宅地建物取引業法施行規則16条の4の3 1号より) 本肢が媒介を行うと記載されているので、説明の必要はないと記載されているが、「媒介」でも当然、説明義務を負います。

1 建物の貸借の媒介を行う場合、借賃以外に授受される金銭の額については説明しなければならないが、当該金銭の授受の目的については説明する必要はない。

解説:×・・・宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者(以下「宅地建物取引業者の相手方等」という。)に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。
七 代金、交換差金及び借賃以外に授受される金銭の額及び当該金銭の授受の目的(宅地建物取引業法35条1項7号より)本肢は、説明が必要です。 

選択済み

2 昭和60年10月1日に新築の工事に着手し、完成した建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が指定確認検査機関による耐震診断を受けたものであっても、その内容は説明する必要はない。

解説:○・・・当該建物(昭和五十六年六月一日以降に新築の工事に着手したものを除く。)が建築物の耐震改修の促進に関する法律 (平成七年法律第百二十三号)第四条第一項 に規定する基本方針のうち同条第二項第三号 の技術上の指針となるべき事項に基づいて次に掲げる者が行う耐震診断を受けたものであるときは、その内容(宅地建物取引業法施行規則16条の4の3 4号より)

選択が必要

4 自ら売主となって建物の売買契約を締結する場合、買主が宅地建物取引業者でないときは、当該建物の引渡時期を説明する必要がある。

解説:×・・・35条に規定する重要事項の説明には、当該建物の引渡時期を説明する必要ありません。宅地建物取引業法37条1項4号には、規定されています。

Question

【問44】宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に基づく監督処分に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内において法第32条違反となる広告を行った。この場合、乙県知事から業務停止の処分を受けることがある。
イ 宅地建物取引業者B(甲県知事免許)は、法第50条第2項の届出をし、乙県内にマンション分譲の案内所を設置して業務を行っていたが、当該案内所について法第15条第3項に違反している事実が判明した。この場合、乙県知事から指示処分を受けることがある。
ウ 宅地建物取引業者C(甲県知事免許)の事務所の所在地を確知できないため、甲県知事は確知できない旨を公告した。この場合、その公告の日から30日以内にCから申出がなければ、甲県知事は法第67条第1項により免許を取り消すことができる。
エ 宅地建物取引業者D(国土交通大臣免許)は、甲県知事から業務停止の処分を受けた。この場合、Dが当該処分に違反したとしても、国土交通大臣から免許を取り消されることはない。

Your answer選択フィードバック正解
選択済み

2 二つ

3 三つ

1 一つ

ア.正しい。甲県知事免許を受けている宅地建物取引業者が乙県内で誇大広告を行った場合、乙県知事から業務停止処分を受けることがある。
イ.正しい。甲県知事免許を受けている宅地建物取引業者が乙県内で宅地建物取引業法に違反した場合、乙県知事から指示処分を受けることがある。
ウ.正しい。甲県知事免許を受けている宅地建物取引業者の事務所の所在地を確知できないため、甲県知事がその旨を公告し、その日から 30 日以内に当該宅地建物取引業者から申出がなければ、甲県知事は免許を取り消すことができる。
エ.誤り。国土交通大臣免許を受けている宅地建物取引業者が甲県知事から業務停止処分を受けた場合、当該宅地建物取引業者が当該処分に違反したときは、国土交通大臣は免許を取り消さなければならない。
したがって、誤っているはエのみであり、正解は①である。

選択が必要

4 なし

Question

【問27】 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。

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1 A社は、不正の手段により免許を取得したことによる免許の取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分がなされるまでの間に、合併により消滅したが、合併に相当の理由がなかった。この場合においては、当該公示の日の50日前にA社の取締役を退任したBは、当該消滅の日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。

〇 正しい
宅建業者A社が不正手段で免許を取得したとして、免許取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された後、処分がなされるまでの間に合併により消滅した場合、消滅した法人において公示の日前60日以内に役員であった者は、法人の消滅から5年を経過しなければ、免許を受けることができない(宅地建物取引業法5条1項2号の3)。

選択済み

2 C社の政令で定める使用人Dは、刑法第234条(威力業務妨害)の罪により、懲役1年、執行猶予2年の刑に処せられた後、C社を退任し、新たにE社の政令で定める使用人に就任した。この場合においてE社が免許を申請しても、Dの執行猶予期間が満了していなければ、E社は免許を受けることができない

〇 正しい
懲役刑のDは免許欠格者であり、Dを政令で定める使用人としているE社は免許を受けることはできない(宅地建物取引業法5条1項7号)。
なお執行猶予期間が満了すれば、DやE社はその翌日から免許取得が可能になる。

4 H社の取締役Iが、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員に該当することが判明し、宅地建物取引業法第66条第1項第3号の規定に該当することにより、H社の免許は取り消された。その後、Iは退任したが、当該取消しの日から5年を経過しなければ、H社は免許を受けることができない。

× 誤り
Iは退任しているのでH社は免許を受けることができる。

選択が必要

3 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であるFの法定代理人であるGが、刑法第247条(背任)の罪により罰金の刑に処せられていた場合、その刑の執行が終わった日から5年を経過していなければ、Fは免許を受けることができない。

〇 正しい
Fは未成年なので、法定代理人Gが欠格要件を審査される。
営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者が宅建業の免許を申請する場合、未成年者本人だけでなく、その法定代理人も欠格要件チェックの対象となる(宅地建物取引業法5条1項6号)。
そして、背任の罪を犯し、罰金刑を受けた場合は、執行を終えてから5年を経過しないと免許を受けることができない(宅地建物取引業法5条1項7号、3号の2)。

Question

【問 44】 宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)又はその社員に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

Your answer選択フィードバック正解

1 300万円の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付して当該保証協会の社員となった者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、6,000万円を限度として、当該保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。

解説:×・・・保証協会に弁済業務保証金は、主たる事務所:60万円、従たる事務所:30万円であるから、300万円-60万円=240万円で、240万円÷30万円で8つ従たる事務所があることになる。よって、1000万円+500万円×8=5000万円が弁済を受けることの弁済額である。

4 宅地建物取引業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に、営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。

解説:×・・・宅地建物取引業者は、第六十四条の八第一項(弁済業務保証金の還付等)の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後に宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失つたときは、当該地位を失つた日から一週間以内に、営業保証金を供託しなければならない。この場合においては、同条第四項の規定の適用があるものとする。 (宅地建物取引業法64条の15)

選択済み

3 保証協会の社員は、保証協会から特別弁済業務保証金分担金を納付すべき旨の通知を受けた場合で、その通知を受けた日から1か月以内にその通知された額の特別弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しないときは、当該保証協会の社員の地位を失う。

解説:○・・・前項の通知(特別弁済業務保証金分担金)を受けた社員は、その通知を受けた日から一月以内に、その通知された額の特別弁済業務保証金分担金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。 (宅地建物取引業法64条の12第4項より)

選択が必要

2 保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付に係る社員又は社員であった者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべきことを通知しなければならない。

解説:×・・・宅地建物取引業保証協会は、第六十四条の八第一項(弁済業務保証金の還付等)の権利の実行により弁済業務保証金の還付があつたときは、当該還付に係る社員又は社員であつた者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金を宅地建物取引業保証協会に納付すべきことを通知しなければならない。(宅地建物取引業法64条の10第1項より)

Question

【問 39】宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で土地付建物の売買契約を締結した場合、次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。

Your answer選択フィードバック正解
選択済み

1 Bは、Aが設置したテント張りの案内所で買受けの申込みをし、翌日Aの事務所で契約を締結した場合には、それ以降は一切法第37条の2による当該契約の解除を行うことはできない。

解説:違反します。・・・宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買契約について、当該宅地建物取引業者の事務所その他国土交通省令で定める場所以外の場所において、当該宅地又は建物の買受けの申込みをした者又は売買契約を締結した買主は、次に掲げる場合を除き、書面により、当該買受けの申込みの撤回又は当該売買契約の解除を行うことができる。(宅地建物取引業法37条の2)より。テント張りの案内所は、事務所以外の場所に該当します。ちなみに契約締結する場所は、関係ありません。

選択が必要

2 当該契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超える定めをしてはならない。

解説:違反しません。・・・宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。 (宅地建物取引業法38条1項)より

4 Aは、当該建物が未完成であった場合でも、Bへの所有権移転の登記をすれば、Bから受け取った手付金等について、その金額を問わず法第41条に定める手付金等の保全措置を講じる必要はない。

解説:違反しません。・・・宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前において行う当該工事に係る宅地又は建物の売買で自ら売主となるものに関しては、次の各号の一に掲げる措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。ただし、当該宅地若しくは建物について買主への所有権移転の登記がされたとき、買主が所有権の登記をしたとき、又は当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額(既に受領した手付金等があるときは、その額を加えた額)が代金の額の百分の五以下であり、かつ、宅地建物取引業者の取引の実情及びその取引の相手方の保護を考慮して政令で定める額以下であるときは、この限りでない。 (宅地建物取引業法41条1項)より

3 当該契約に「当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、Aは受領した手付を返還して、契約を解除することができる」旨の特約を定めた場合、その特約は無効である。

解説:違反しません。・・・
2 宅地建物取引業者が、みずから売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手附を受領したときは、その手附がいかなる性質のものであつても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手附を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
3 前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。(宅地建物取引業法39条2項、3項)より

Question

【問 39】 宅地建物取引業者A社が、自ら売主として建物の売買契約を締結する際の特約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはどれか。

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2 当該建物が中古建物である場合、宅地建物取引業者である買主Dとの間で、「中古建物であるため、A社は、瑕疵(かし)担保責任を負わない」旨の特約を定めること。

解説:違反しない・・・第三十三条の二及び第三十七条の二から第四十三条までの規定は、宅地建物取引業者相互間の取引については、適用しない。 (宅地建物取引業法78条2項より)

1 当該建物が新築戸建住宅である場合、宅地建物取引業者でない買主Bの売買を代理する宅地建物取引業者C社との間で当該契約締結を行うに際して、A社が当該住宅の瑕疵(かし)担保責任を負う期間についての特約を定めないこと。

解説:違反しない・・・宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、民法 (明治二十九年法律第八十九号)第五百七十条 (売主の瑕疵担保責任) において準用する同法第五百六十六条第三項(地上権等がある場合等における売主の担保責任) に規定する期間についてその目的物の引渡しの日から二年以上となる特約をする場合を除き、同条 に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない。(宅地建物取引業法40条1項より)

4 当該建物が新築戸建住宅である場合、宅地建物取引業者でない買主Fとの間で、「Fは、A社が瑕疵(かし)担保責任を負う期間内であれば、損害賠償の請求をすることはできるが、契約の解除をすることはできない」旨の特約を定めること。

解説:違反する・・・売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。 (民法566条1項より)
売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。(民法570条より)
この特約は、規定より買主に不利となる特約のために違反する。

選択が必要
選択済み

3 当該建物が中古建物である場合、宅地建物取引業者でない買主Eとの間で、「A社が瑕疵(かし)担保責任を負う期間は、売買契約締結の日にかかわらず引渡しの日から2年間とする」旨の特約を定めること。

解説:違反しない・・・選択肢1の解説(宅地建物取引業法40条1項)より、本肢は、2年以上となり、違反しない。

Question

【問 43】宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が、宅地建物取引業に関して報酬を受領した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものの組合せとして、正しいものはどれか。なお、この場合の取引の関係者は、A、B及びCのみとする。
ア Aは、BからB所有の宅地の売却について代理の依頼を受け、Cを買主として代金3,000万円で売買契約を成立させた。その際、Bから報酬として、126万円を受領した。
イ Aは、BからB所有の宅地の売却について媒介の依頼を受け、Cを買主として代金1,000万円で売買契約を成立させた。その際、Bから報酬30万円のほかに、Bの特別の依頼による広告に要した実費10万円を受領した。
ウ Aは、貸主B及び借主Cとの間で建物の貸借の媒介契約を締結し、その1か月後にBC間の建物の貸借契約を成立させたことの報酬として、B及びCそれぞれから建物の借賃の1月分ずつを受領した。

Your answer選択フィードバック正解

4 ア、イ、ウ

2 ア、ウ

1 ア、イ

ア Aは、BからB所有の宅地の売却について代理の依頼を受け、Cを買主として代金3,000万円で売買契約を成立させた。その際、Bから報酬として、126万円を受領した。
解説:違反しない。・・・まず、報酬の限度額を計算します。
①3,000万円×3%+6万円=96万円
②代理なので96万円×2=192万円
③消費税課税事業者なので192万円×1.05=201万6000円
201万6000円が報酬の限度額なので、126万円しか受領していないので、違反しません。

イ Aは、BからB所有の宅地の売却について代理の依頼を受け、Cを買主として代金1,000万円で売買契約を成立させた。その際、Bから報酬30万円のほかに、Bの特別の依頼による広告に要した実費10万円を受領した。
解説:違反しない。・・・選択肢ア同様、報酬の限度額を計算します。
①1,000万円×3%+6万円=36万円
②代理なので36万円×2=72万円
③消費税課税事業者なので72万円×1.05=75万6000円
75万6000円が報酬の限度額なので、30万円しか受領していない。また、特別の依頼による広告費は、報酬とは、別で実費した額を受領することができます。

ウ Aは、貸主B及び借主Cとの間で建物の貸借の媒介契約を締結し、その1か月後にBC間の建物の貸借契約を成立させたことの報酬として、B及びCそれぞれから建物の借賃の1月分ずつを受領した。
解説:違反する。・・・宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介契約を締結した場合、依頼者の双方から受領できる報酬の限度額は,借賃の1ヵ月分に消費税を加算した金額です。

選択が必要
選択済み

3 イ、ウ

randomness